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人命救助をした斎藤佑樹投手への江原啓之氏の発言は百害あって一利もない

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北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手らが人命救助を行ったことがニュースとなったが、それに辛辣な意見をぶつけたのが江原啓之氏だ。詳しくは「人命救助の斎藤佑樹に江原啓之氏が辛辣「もっと頑張らないと窮地に」 - ライブドアニュース」に載っているが、はっきり言ってこの発言は百害あって一利なしの発言だと思います。

 

スピリチュアリストでタレントの江原啓之(51)が23日放送のTOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜、後5時)に生出演し、前日に北海道の雪道で横転した自動車から運転手の男性救出を手伝ったプロ野球・日本ハムの斎藤佑樹投手(28)について「やったのが当たり前。だからといって、今後いいことがあるとか関係ない。もっともっと頑張らないと窮地に追い込まれますよ、この方は」ときついコメントをした。

 斎藤らは球団のイベントで北海道・美瑛町を訪問しているときに、約100メートル先を走っていた対向車線の乗用車が、雪道にハンドルを取られ、縦に1回転しながら側道に転落。斎藤らが現場に着くとすぐに側道へ降り、タイヤが上を向いた状態の車の運転席のドアを開け、運転していた男性を救助した。

 斎藤の記事が掲載されたスポーツ紙記事を紹介したMCのふかわりょう(42)が「お手柄ですね?」と江原に問いかけた。すると江原は「そうですか?」と反論。斎藤が人命救助したことは評価したが「事故を起こした人がいたら手を貸すのは当たり前でしょ」と説明した。  そして江原は「だから徳を積んだ訳でもなんでもないと思いますよ。やったのが当たり前。いいことが今後あるとか関係ないと思いますよ。もっともっと頑張らないと窮地に追い込まれますよ、この方は」と辛口だった。  

あまりの酷評にふかわは「そんなに言うことないでしょ」と同情していた。

 

この人の発言はマイナスしか生まない発言ですよね。人命救助をするのが当たり前と思うのはこの人の勝手だが、それを他人に強要する姿勢がまず嫌いです。同調圧力になっている点が1つ問題点だと思う。この人が募金や献血など、今回の人命救助よりも簡単にできる間接的な人命救助を全てやっているとは思えないので、その点からもあまり説得力はない気がする。そして、もちろん斎藤佑樹投手はただのプロ野球選手であって、客観的に人命救助をする義務のない人だ。その人が好意でやってくれたことに対して、こんなことをぶつけたらね、人命救助をした側からしたら絶対にむかっときますよ。斎藤佑樹投手がこの言葉を言われてどう感じるか?は分からないが、別に江原氏のこの当たり前発言は斎藤投手だけではなくて、人命救助をする全ての人に対して言っているに等しいわけですよ。この人は人命救助をするのが当たり前と言っているけど、それは彼のただの感想でしかないわけで、客観的根拠に基づいているわけではないはず。したがって、根拠がないにもかかわらず何でこんなことをいわれないといけないのか?こんなことを言うとね、間違いなく人命救助をした本人にとって、今後のモチベーションっていうのかな?困った人を助けてあげたいという気持ちの部分にマイナスに影響すると思うんですけど。別に称賛されるために人命救助をしているわけではないだろうけど、何でこんな辛辣なことを言われなければいけないのか?

 

過去にありましたよね。AEDを女性に使ったら痴漢扱いされた事件が。あの一件も、コメント欄には今後は人命救助はしない的な男性の書き込みが多くあった気がします。人命救助をしたら報われないどころか、叩かれるって・・・結局、それと同じなんですよね。人命救助が当たり前だと思っているならば、人命救助をしてくれる人を減らすような発言は控えるべきだと思うのだが、この人がしている言動はまるで矛盾しているのです。個人的にはそこもおかしいと思うけど、人命救助が当たり前という発想も腑に落ちない。今回の斎藤佑樹投手のしたことが、江原氏からみて当たり前にしか思えないならば、じゃあそれをお金をとってやっている側もいるわけですけど、彼らはどうなるの?つまり、斎藤佑樹投手は当然お金はとってないと思うんですよ。でも、仮に彼が「助けてほしいなら1万円ちょうだい」とか言ったら江原氏も世間も大バッシングすると思うんですよ。でも、医者は日頃からそれをやっているわけじゃないですか?全部が全部そうというわけではないけど、例えば、手術をしないと助からない人がいても、お金を払えない人は見捨てるわけじゃないですか?それって助けてほしいならばお金を払え(お金を払えないならば助けてやらない)という捉え方になるので、人命救助が当たり前と江原氏が思っているならば、場合によって(お金が払えないケース)は人命救助を放棄する医者はどうなるのでしょうか?医者は人命救助を当たり前のようにはやっていないですよね。条件を満たした場合のみやっているわけです。医者は職業としてやっているのだから、当然お金を払ってもらわないと職務は全うしないというのは理屈から考えたらそうだが、それを言ってしまうと職業として人命救助を担っていない斎藤佑樹投手はさらに人命救助をすべきと言える理由が乏しくなりますよね。でも、実際にお金をとるのがおかしいなんて言い出したら、医者になってくれる人間なんて間違いなく減りますよね。それって結局国民の首を絞めることになるのだから、当然そんなことは言えない。でも、そうなると斎藤佑樹投手が人命救助をするのは当たり前と言える余地がそれだけ乏しくなるということになるのです。つまり、医者を叩けない人間が斎藤佑樹投手に当たり前を突きつけて非難をするのはおかしいのです。職業として人命救助を担っている人が、当たり前のように人命救助をしていないのに、一般人が人命救助をするのが当たり前と言えてしまうのかなぜなのか?結局、この人の発言は私たちにとって何のメリットももたらさないどころか、マイナス面をかなり含んでいる発言だと思います。

 

実際、斎藤佑樹投手が救助した人から謝礼みたいなのを貰っていたら世間はバッシングするかもしれない。私はバッシングしませんよ。こういうケースが仮にあったとして、いくら貰うのか?知らないけど、命が助かったのならば、私にとってお金を払うぐらい容易いことですよ。医者のようなお金を貰って人を助ける人たちが世間から承認されているならば、そりゃこういうケースでお金を貰ったとしても(助けた側がお金をよこせと強要しない限りは)別に問題とは思わない。私自身も過去に命にかかわるほどのことではないかもしれないが、人助けをしてもらったことがあります。パッと思いつくのは財布を落としたときかな?財布を落としたことに気がついて、落としたと思われる場所に行ってみたけどなかったんですよ。しかし、その後警察から電話がかかってきて、財布が届けられているので取りに着てほしいと言われました。ちゃんと届けてくれた人がいたんですね。誰かが届けてくれていないかな?という期待は持っていたが、それをしてくれることが当たり前とは思っていない。届けてくれたことにはかなり感謝をしている。中身も抜かれることなく、ちゃんと万全の状態で届けられてたので、非常に嬉しかったですね。個人的にこういう気持ちは忘れないでいたいし、世間で当たり前とされていることを決して当たり前とは思わない心は持っていたいと思っています。

 

最後に言っておきたいのは、別の観点からの話になるけど、当たり前という気持ちを持ちすぎるのはよくないことだと思います。当たり前という気持ちは油断につながることだからです。逆に当たり前とされていることを当たり前とは思わない人は、いざというときに強いと思う。何回もこのブログでも例を出している気がするが、韓国で起きたセヴォル号の沈没事故に関して、その客船の乗務員への対応に非難が集まりましたよね。結果、多くの人が亡くなりました。ただ、亡くなった人たちがもし「当たり前」という気持ちを少しでも抑えられていたら、助かった人が少しは増えたのではないか?と思うんですよ。こういった事故が起きたときに、乗客のほとんどの人の中に、「乗務員は私たちの命を助けるために最善の行動をしてくれるはず、またはしなければならない」という意識というか、無意識というか、そういうものがあったんじゃないか?と思っています。しかし、逆に「もしかしたらそういう災害時に乗務員の救助が不適切になってしまうかもしれない」というような予測が少しでもできたら、それに対する備えがしやすくなるため、やっぱり生存率に影響を与えると思います。私があの事故から得た教訓はここですね。人名救助をすべき人間が期待通りの救助活動をしてくれるとは限らないということです。適切な人命救助をして当たり前の人間が、その当たり前をしてくれると思い込まない方がいいということなのです。災害時に生存率を上げるためには、助けてくれて当たり前とされている人に期待をするのではなく、1番信じられる自分でなんとかする術を身に付けておくことが重要になるのではないでしょうか?だからこそ、世間では当たり前とされていることでも、当たり前と思わない方が良いのです。逆に江原氏みたいな助けてもらって当たり前という発想を伝播させると、こういうときに危機感を覚えて、事前に対策や心の準備をする人が減るわけだから、結果生存率が下がるんですよね。だからこそ、助けてくれることを期待するのは良いとしても、当たり前とは思うべきではないし、当たり前を助長して、いざというときの油断を生みかねない江原氏の発言は百害あって一利もないと思うのです。

 

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