就職活動のスタート時期になると合同説明会が始まりますが、そのときには各企業のブースを回って、いろいろな話を聞いて、最後に質問をする機会がありますよね。ここでそもそも質問すべきなのか?と迷っている人もいると思います。質問をすべきか?ということを考えている人は、そもそもしたい質問はないないわけですよね。そうなると、アピールくらいしか質問をする意味はないと思います。質問をすることだけを持って企業がその学生を評価しているとは思えません。ただ、質問によっては「お?この学生はなかなか使えるかもしれない」とか、思ってくれるかもしれないのです。アピールになるためには、それ相応の質問を少なくともしないといけないでしょう。じゃあ、どんな質問が良いのか?1番はやる気アピールじゃないですか?あとは詳しく知っているアピールとか、自分は使えますアピールです。やる気アピールっていうのは、やる気がありますよ?というアピールであって、例えば、御社で働くときにはどういった経験やスキルを身に付けると良いですか?といった質問です。
これは御社で働くことはおろか、そもそもまだ受けてすらいない段階で、すでに入社するときの話をしている。一見すると勇み足にも思えてきますけど、すでにどうすれば御社の力になれるか?より貢献できるか?という従業員の鏡のような目線をすでに持っている。そういうのは、通常は内定を貰って入社を決めてからですが、受ける前からそういう視点でいられる学生はなかなかいない。残り少ない学生生活を利用して、少しでも御社の役に立つような経験をしたり、技術を身に付けたりしますから、教えてください!という姿勢ですよね。そして、詳しく知っているアピールというのは、これは事前に調べてこないといけないので、その場で初めて知った企業の場合には使えませんが、例えば、IR情報とかを見ると、1つの企業における投資の割合が見られます。それはどの部門によりお金をかけているか?ということが如実に分かり、今、その企業がどの部門を重要視していて、その部門を軽視しているか?が一目で分かるのです。
そういったものを使って事前に調べておくと、今その企業がどの部門により投資額が大きいか?投資額が大きいところは、それだけ力を入れている。力を入れているということは、それだけ人が必要ですよね。つまり、その企業が1番人を欲しがっている部門に焦点を当てて、例えば「今、御社では〇〇への投資金額が最も多いのですが、今後もこの部門を中心に据えて企業経営を考えているのでしょうか?」などといった、学生は普通しない質問ですけど、こんな質問ができるのは、企業内部の人間か?企業についてよく調べている人間だけです。だから、よく調べている=熱意があると捉えるならば、人事からしてみれば、よく調べているなと一種のアピールになる可能性もあるのです。そして、最後の自分は使えますアピールは、すでに述べたことに関連したものになります。それは投資金額の割合を見て、企業が今最も力を入れている部門が分かります。そして、そこは1番人が欲しいところです。つまり、そこに入りたい学生は、企業にとってウェルカムなわけです。逆に投資金額の少ない部門の仕事をやりたいと言っても、そこは今地から入れていないし、人もいらないんだよね。と思われかねません。
これは今までの2つのアピールを合体させたもので、より具体性を持った質問になります。つまり、御社の力になりたいので、入社までにやっておいた方がいいこと。今、企業が最も力を入れている部門に焦点を絞るということ。この2つを合体させると、例えば「御社の〇〇という部門は投資金額の割かれ方が特に大きいので、今最も力を入れており、人材が必要な部門だと考えています。私は特に〇〇の部門で働きたいと思っているのですが、入社するにあたって、御社の力になるためには、どういった経験、またはスキルが必要でしょうか?残された学生生活の中で是非身に付けたいので、ご教授をお願いします」といったものです。1つの例ですけどね。ここまで言う学生なんかいないですよ。間違いなく人事の印象には残ると思う。ただ、ちょっと引かれるかもしれないですけどね。それが嫌ならば、質問をしないか、当たり障りのない質問、仕事をしていて嬉しかったこと、やりがいについて、職場の雰囲気とか、そういう質問をするしかないですね。合同説明会は、そもそも出ないといけないものでもないですし、どうせその後個別の企業による会社説明会が開催されるはずです。それに出ないと恐らく選考に進めないことが多いので、こちらの方が重要なのは間違いないでしょう。質問をするにしても、こちらの方が良いかもしれないですね。
私は合同説明会に出たことはないですが、ネット上の意見では合同説明会自体は、あまり意味がないとしている人が多く、参加しなくても良いという意見も根強いです。合同説明会は選考とは完全に関係なく、どちらかというと、今後個別の説明会開催のための宣伝の方が大きいのかな?という気もしますし、学生のためというよりは、中小零細企業の宣伝の場という位置づけかもしれません。合同説明会自体に全く意味がないとは思わないけど、みんな出ているから、じゃあオレも!という理由で出るくらいなら、そもそも合同説明会に意味を見出して出ているわけではないので、出ないほうが良いのではないですか?何かを得たいと思って出るわけじゃないのなら、得られそうなものがあるとは思えないので、主体的に参加しようと思った人だけ出れば良いような気はします。参加する前にそこをきちんと考えておくべきでしょう。必要なプロセスだと思います。

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