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「この後スタッフが美味しくいただきました」←これは嘘

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食べ物を粗末にするのは悪いという主張は別に否定はしないが、それを本当に実践できている人間はどれだけいるでしょうか?ニコニコニュース「テレビ局スタッフ「もちろん番組で使った食品は捨てますよ! スタッフが美味しく食べた? ないない(笑)」 | ニコニコニュース」には、バラエティ番組などでよく見る「この後スタッフが美味しくいただきました」といったテロップは全部嘘であると言う暴露話が掲載されています。これは、衛生面の問題が特に大きいらしく、余った料理とスタッフが後で食べることはありえないというもので、嘘をついているというか、そういうテロップを流しておかないと、また視聴者からクレームがくるということに対する予防策なのではないか?と思います。

 

「バラエティ番組でネタに使った食品は、ほぼ捨てます。食中毒や衛生的な問題がありますから、リスクが高すぎるんですよ。視聴者からすればもったいない気持ちは理解できますが、食べて病気になったら、そっちのほうが損失は大きいですよね。食べ物をネタにするな! と怒る方は絶対に出てくるんですけど、とりあえず「スタッフが美味しくいただきました」ってコメント出しておけば、大きな問題になったことはないですね。実際に食べるのか? ないない(笑)。普通の料理が出る番組でも、複数の料理を作ってもらったにもかかわらず、食べずに終えることが多々あります」

 

視聴者からの言い分からすれば、結局捨てることになるのであれば、番組内で食べ物を扱うな!というクレームがきそうですね。実際、ぐるナイのゴチ企画で出された料理って、当然全部出演者が食べていませんよね。残った料理はどうしているのか?知りませんけど、捨てられているのかな?それでも構わないっていうお店が番組に出ているんですよね。視聴者からすれば、食べ物を粗末にしているようなシーンは受け入れがたいというのは、そうかもしれないが、じゃあ視聴者は食べ物を粗末にしていないのか?というと、絶対にしているでしょう。それはスーパーやコンビニを利用しているのなら、当たり前の話です。スーパーやコンビニのメリットって何ですか?当然食品も売っていますが、欲しい品がすぐに手に入るところでしょう。ある意味、そこが売りなわけですよ。でも、そこを売りにするためには、ある犠牲があるわけですよね。それが売れ残りです。

 

その日に特定の商品を買うお客さんの数は予想できない。足りないかもしれないし、多すぎるかもしれないが、あらかじめ一定の量に加工して、商品としてパッケージングして、それを店頭に並べる。つまり、買いたい人がいたときに瞬時に変えるようにしているのが、スーパーやコンビニの良いところなわけですよね。その結果、売れ残りができ、売れ残った商品はたいていが捨てられる。これはもったいなくないの?食べ物を粗末にするなというのであれば、必要なものをその場で作るべきだという話になります。つまり、お客さんが欲しいと言った時点で作り始める。ジャストインタイムの考え方なのでしょうか?時間が物凄いかかる可能性がある。オーダーがあってから作るという意味では、ファミレスやファーストフード店と変わらないかもしれないが、こういったお店だって、用意した食材は全部消費されるとは限らないから、ある程度無駄になる可能性がある。作られた商品が無駄になるか?用意した食材が無駄になるか?の違いはあるものの、食材を生産地から取り寄せている段階から、もっと言うと動物を殺している段階から、もう無駄は発生しているのではないでしょうか?

 

だから、無駄を極限に減らすためには、自分たちで食材を得るところから始めろという話になる。動物を飼ったりして、自分たちが食べるために必要な頭数を飼って、それを飼育して、タイミングを見計らって殺して、食べる。他の食品についてもそうです。ただ、現実的にそんなことはしてられない。理論上不可能なのか?は分からないが、やろうとすると多大な犠牲が出る。生活そのものが変わる。つまり、私たちがそういった作業を別の誰かに任せていて、自分たちは最終的に出来上がったものをスーパーやコンビニなどのお店で買っているプロセスを続けるならば、相当の無駄が生まれているということ。利便性を追求する結果、無駄が生まれてしまっている。その無駄は食べ物を粗末にしていると同義だと思う。あらかじめ必要数なのか?どうかも分からない数の動物を殺し、それをいくつもの業者を介して、その食材を最終的に商品として必要数も分からないまま加工して販売する。必要数が分からないからこそ、売れ残って、賞味期限が切れて、誰にも食べられない無駄が生まれている。だから、何の疑問もなしに日頃からスーパーやコンビニを利用している人(ほぼ全員だと思うが)は、普通に食べ物を粗末にしながら生活をしているということです。食べ物を粗末にするなと主張するのであれば、自身も自給自足に生活をしていないと説得力がない。

 

つまり、スーパーやコンビニは無駄なしには存在しえない。でも、そのスーパーやコンビニを否定する人はあまりいないでしょう。自分たちが毎日のように使っているから。それなしでは生活が成り立たないから。成り立たないというか、不便を感じるからですよね。バラエティ番組の場合は、それがないと生活が成り立たないか?は別としても、多少不便というか、食べ物を扱う企画はできないという意味では不便を感じるでしょう。そういった理由で、食べ物を粗末にしない人間は日本の中にはほぼいないと思う。無駄にしない方法が現実的にあるんだろうが、面倒くさくてとってられないのでしょう。テレビ局のスタッフに自信を持って、食べ物を粗末にしてはいけないと言える人間はどれだけいるのか?と思います。

 

 

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