フリーランスと正社員を比べると、当然正社員の方が安定しているというイメージを持っている人が多いみたいだが、私はそうは思わない。正社員も、フリーランスも、はっきり言って一括りにはできないと思うから。正社員なんか特にそうで、勤めている会社によりけりな部分は多いと思う。あと、そもそも安定の意味をどう捉えているか?だと思うんですよね。安定しているというためには給料の変動が少ないということが言えると思う。それと同時に仕事を失う可能性が少ないということが必要だと思う。正社員はどうかっていうと、給料の高い、少ないはともかくとして、給料の変動は少ないと思う。ただ、正社員は基本的に仕事が1つしかない。ここが大問題なんだ。私が正社員は安定していると思えない理由はここにある。そりゃ大企業ならば良いかもしれない。倒産のリスクはまずないし、リストラも考えづらい。真面目にやっていればクビもないでしょう。中小、零細企業は、倒産のリストラのリスクは常にある。
つまりだ、正社員は仕事が1つしかなく、その仕事を失えば、収入は0だ。ましてや中小零細企業は、そのリスクと常に背中合わせかもしれない。正社員が安定しているというのは、そういうクビやリストラや倒産がない前提ならば、安定しているというのも頷けるが、会社の倒産やリストラなんて、毎日どこかで起きている日常茶飯事的な出来事であって、決して無視できるものじゃないと思う。そんな理由で、私はむしろ非正規の方が安定している(させられる)と思っている。それは私が前にも書いたことだが、複業が可能だから。例えば、フリーターの人がいたとしよう。その人がバイトを3つかけ持ちしていて、それぞれから5万円ずつ稼いでいたとする。その人は月収15万円だが、正社員みたいに1つクビになったら0にはならない。10万円くらいは残る。ただ、正社員にはそういう働き方はできない。会社に時間をとられすぎてしまい、職の掛け持ちができない。つまり、大企業、中小零細企業を問わず、正社員っていうのは、自身の職を現状から安定させることはなかなかできない。
できるとしたら、転職をしてより倒産やリストラのリスクが少ない企業に移るしかない。非正規の人は1つの仕事でとられる時間が相対的に少ないので、職を増やす余地がある。それこそネットビジネスでも良い。やりようによっては給料の金額は及ばないかもしれないが、安定性では案外非正規の方が上なんじゃないか?というケースもあるかもしれないのです。同じことがフリーランスにも言える。フリーランスは仕事にかける時間や手間を自分で調節できるから、同じく複業ができる。仕事を3つ、4っつ、5つなどを持てるのです。そして、この世界にはリストラやクビという概念はほぼない。以前にも増して、フリーランスが働きやすい環境は整ってきていて、クラウドソーシングサイトなどを利用して、仕事を探しやすくなっている。フリーランスは確かに給料の変動は正社員よりはあるような気はするが、安定さで言えば、ちゃんとそうやって職の掛け持ちをしているならば、収入が0になることは考えづらい。また、フリーランス専業ならば、正社員は無理でも、バイトをするという選択肢はある。
正社員の人が、クビになってフリーランスで5万円稼ごうとするのと、フリーランスの人がバイトで5万円を稼ぐのでは、やはり後者の方が難易度は低いでしょう。フリーランスの人は、最悪バイトや派遣をするという選択肢を残している。正社員の人は、長く正社員をやると雇われてお金を稼ぐ以外の方法を思いつかない。だから、再び正社員か?バイトか?派遣か?で仕事を探すしかない。フリーランスは、職の掛け持ちをしていれば、収入が不安定だとしても極端に落ち込むことはあまり考えづらい。それが起きても、バイトや派遣で穴埋めすればええやん。となる。どちらが安定していると言えるのでしょうか?正社員が安定しているという人は、0になるリスクを考えていない気がする。公務員は安定していると言って良いと思うが、正社員の中で本当に安定していると客観的に評価できる会社に勤めている人って、数%じゃないのか?と思うのです。フリーランスよりも正社員の方が優れている点はたくさんあると思うし、その逆もあると思う。個人的には正社員に憧れる面もあるが、かといって正社員になりたいと思うわけではない。やっぱり時間をとられすぎることや自由がないことがどうも気がかりで、正社員を目指す気にはなれない。バイトならやるかもしれないけど。

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