連帯保証人という非常に厄介な制度がある。これは軽い気持ちでなってしまうと、本当に身を滅ぼしかねない危険なものだと思います。保証人との違いはここでは省くが、連帯保証人の方が一段と保証人にかかる責任が重いと認識してもらって良いでしょう。連帯保証人に気楽になる人はいないと思うが、私はこれは人生の賭けだと思っています。連帯保証人の1番厄介なところは、主たる債務者が自己破産を破産をした場合で、その場合には主たる債務者には借金の返済義務は消えますが、連帯保証人の返済義務は消えない。消えないということは、主たる債務者の返済義務は消えたのですから、連帯保証人のところに督促がきます。それを返済するか、自身も最後債務整理等をするか?になります。どっちにしろ、連帯保証人の財産や人生に大きな影響をもたらすのです。連帯保証人を要求されている時点で、貸す側が「この人には返済能力ないだろう」と思っているわけですよね。
つまり、冷静に考えてみたら、連帯保証人が必要なケースというのは、主たる債務者に客観的な返済能力が期待できない状態なわけで、結果として連帯保証人に何の被害もなく、借金が返済されて終わるケースの方が少ないと思うのです。連帯保証人になるということは、私の中では「完全に借金を肩代わりする」に等しい行為だと思っています。実際になってしまう人はそうは思っていないのでしょう。思ってないからこそなってしまうのでしょう。で、その結果、自分のところに借金の督促がくる(これは自己破産をしてなくても来るケースはある)と、主たる債務者に当然文句を言いに行きますよね。おい!どうなってるんだ!と。ただ、これは予見すべき事態のような気がするのです。私に言わせれば、連帯保証人になるということは、こういう事態を受け入れるべきだと思いますし、なってしまった後にいざ自分に不利益な事態がきたら、文句を言うのは何か違う気がするのです。
そういうリスクは絶対にある。というか、連帯保証人になるメリットってないわけです。なる側にとってみれば、連帯保証人を引き受けるメリットはない。にもかかわらず、何でなるのか?といえば、理由は人間関係などでしょうがなくという場合や信頼をしていたからになるのではないでしょうか?連帯保証人を出してくれないとお金を貸さない!と言われている人を信頼できるのか?という問題もあるのですが、私は以前連帯保証人に関するトラブルをいろいろと見てきて、これは絶対になっちゃあかん!と思いました。私がお金を貸すときには返ってこない前提で貸しています。だから、返ってこないと困る金額は貸しません。どんなに仲の良い人でも。連帯保証人も同様で、連帯保証人になるということは、もう借金を肩代わりするに等しいことだと思ってます。だから、なりません。というか、私は仮に連帯保証人を頼んでくる人がいたら、その時点で一生口を利かないでしょうね。
私は連帯保証人のリスクや恐さを知っているので、絶対になりたくないし、誰かになってほしいと思わないのです。こんな重いリスクを誰かに背負わせるとか考えられない。だから、気安くではないでしょうけど、それを実際にお願いしてくる連中というのはその時点で信用が出来ない。お金を借りないといけない事情があるのは分かるが、それにこちらが巻き込まれたくないですから。実際、ある程度関係がある人たちの間では、連帯保証人になってほしいとお願いしている、されているケースは全国探せば多々あるでしょう。それらの中でそれだけのケースで断れているのか?気になりますね。普通に考えたら、連帯保証人になるメリットは1つもないわけです。全員に断られても不思議じゃないのだが、そうはなっていないと思います。断れないんですよね。断りづらい。その心理を利用してお願いをしてくるのか?は分かりませんけど、本当に嫌な制度です。私はこれは軽く考えたらダメだから、身を滅ぼすから鬼にならないとだめだろうと本気で思っています。だからこそ、連帯保証人を頼む側がどれだけ勉強して制度を知っているのか?分からないが、頼んできた時点で縁を切りたいと持っている。「保証人を頼んでくる」=「借金を代わりに払ってくれ」と同義だと思っているから。人はそう簡単には信用できない。頼まれないのが1番良いが、人生本当に何が起こるか?分からないから、今のうちに心を決めておいたほうが良いと思います。

連帯保証人―悪しき制度が招く悲劇とその解決策 (宝島社新書)
- 作者: 吉田猫次郎
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2006/08
- メディア: 新書
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