就職活動にて企業に伝える志望動機を考えるのに苦労する人は非常に多いと思いますけど、よく使われるフレーズながら、あまりオススメできないものがあります。それが「企業理念」です。企業理念に共感して・・・といった具合で志望動機を考える人は多いかと思いますけど、こういった企業理念を出した志望動機は一般的にはあまりウケはよくないでしょう。動機としてはそれが本当ならば問題ないのでしょうけど、就職活動で求められている志望動機というのは、そういうものではないからです。一般的な就職活動で求められている志望動機というのは、会社に興味を持ったきっかけだけではなく、その会社で何が出来るか?どういう貢献ができそうか?を語るものらしいです。これは本当は志望動機なのか?と首をかしげてしまわずにはいられないかもしれませんが、一般的にはそう言われています。企業理念に共感してというのも、志望動機といえば志望動機には違わないと思うけど、あまり良いとはされていません。
それは志望動機は単に企業を褒めるためのものではないからです。これから就職活動を経験される方に知っておいてほしいのは、志望動機は企業を好きになった部分を述べるためのものじゃないということでしょう。企業に入って、何が出来るか?自己PRとよく組み合わせて話す人がいますが、それが理想型なのかもしれないです。自己PRで自分はこういうことができるから、御社に入ればこういう部分で活躍ができそうだ。だから、御社に入りたいんだ!という志望動機は非常にスムーズな気がしています。何のために社員を雇うのか?というと、利益を出して欲しいからが本音でしょう。だから、自己PRと志望動機は特に重要で、いかに自分が会社にとって必要な人材か?そうなりえるか?をアピールしないといけないのです。企業理念に共感して・・・とだけ言われたら、じゃあ、うちの製品をこれからも買ってね!と消費者になってくれた方がありがたいのでしょう。
企業理念に共感したということから、自分の能力や経験がアピールできる話につなげられるならばまだ良いかもしれません。また、結局利益を出す人が欲しいと思っている反面、自社に合うか?自社で問題なく働いていけるか?といった面も同時に見られていますから、企業理念に共感するという点が一概にダメな志望動機ではないと思います。ただ、企業理念に共感しただけでは、その会社に合うか?合わないか?の判断材料にはなりませんし、そういうところは面接全体を通して面接官が判断するのでしょうからね。全ての企業が企業理念の志望動機を評価しないとは言えませんが、企業理念に共感しただけでは、アピール力に欠けるというか、好きになってくれたのは嬉しいけど、先ほども言ったように、それだけでは社員にする理由に乏しいのではないでしょうか?消費者になってよ。と思っているかもしれません。
企業理念に共感する志望動機でアピールするのは難しい気がします。だから、個人的にはあまりオススメしないです。確かに企業理念自体は良いと思えるところもあるでしょう。ただ、そりゃ公に発表している企業理念自体にヘンな印象を持たせるような企業はまずないです。そして、その企業理念が守られているのか?も分からない。企業理念自体はかなり抽象的な表記がされているはずですから、守られているか?どうか判断も出来ないと思うのです。そうなると、就活生目線からいうと、企業理念に共感することの意味もどれだけあるか?も分からなくなってくる気がします。企業理念に共感したという見方で企業を選びをすることの意味どれだけあるか?は分かりませんし、企業っていうのは、どうしても入る前に当たりハズレを見つけるのが難しいです。どんな基準で選んでもリスクはあると思うのですが、企業理念というのも、選び方としてはなかなかリスクを避けられるものではないかもしれませんし、ましてや志望動機でそれを語ることはそれだけ面接官の心に響くか?も疑問です。すでに述べたように、私なら企業理念を志望動機の中心には据えないと思いますから、別の要素を中心に据えた方が良いと思います。

内定者はこう話した!面接・自己PR・志望動機 完全版 2016年度 (高橋の就職シリーズ)
- 作者: 坂本直文
- 出版社/メーカー: 高橋書店
- 発売日: 2014/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る