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公務員試験の志望動機が少子化対策や子育てな受験生の懸念点

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公務員試験を受けて、これから面接を受ける人もいるかもしれません。公務員になりたい動機は人それぞれだろうし、当然そこは面接でも聞かれるポイントだと思います。だから、誰もが公務員になりたいと思った理由は考えてくるはずです。中でも、少子化とか、子育て問題に言及して、志望動機を作る人がいるかもしれません。確かに今の日本ではこういった問題は非常に取り立たされており、将来的な予測も含めて非常に深刻な問題です。ただ、私はそれよりも深刻な問題があると思います。それは少子化対策を進めるからこそ生まれる問題と言っても良いかもしれないのです。少子化対策を進めていけば、それだけ子供は増えるでしょう。子供が増えると、将来の日本を支える労働者となり、担い手となる。そして、社会保障制度も上手く円滑に回るから良かった良かった!となるかもしれないが、本当にそうでしょうか?これはあくまでも国全体を通してみた場合です。

 

その場合に限って、少子化対策を進めていって、子供の数が増えれば万々歳なのかもしれない。じゃあ、目線を変えてみて、子供の目線に立ったとき、それが果たして良いことなんでしょうか?両親が子供を生む理由は様々だけど、できることなら生みたいと思っている家庭が多いと思います。それをサポートしようとしているのが国であり、公務員であり、なんですが、その生まれた子供はその後どうなるでしょうか?上手くいったパターンは、高卒や大卒で企業に就職し、そして結婚をし、子育てをする。ある意味多くの人間が歩むパターンであり、人生の成功事例にもなるかと思います。こういった感じで無事に育っていけた子供は良いとしましょう。でも、全員がそうなるわけじゃないですよね。今の日本はひきこもり、ニート、犯罪を犯す人など、様々な場面で、この社会に適合できない人がいます。彼らは自分のことをどう思っているか?は分かりませんが、客観的に見たらあまり良い人生を送っているようには見えませんよね。

 

成功事例と同様の人生を問題なく歩んでいけるパターンもあれば、そうじゃないパターンも必ずある。そして、結果的にそうなってしまった人というのは非常に可哀想ですね。そうなってしまった原因が彼らだけにはないからです。日本全体に、こういった人たちを将来的に生み出してしまう原因がある。日本は格差社会だし、他人に厳しい人が多いし、本人の性格次第では、本当に社会に出るのが億劫になってしまい、先ほど挙げたような人になってしまうリスクは必ずあります。特にお金の問題でしょう。正社員になれない人が多発し(正社員になれもブラック企業じゃ意味がないのだけど)、自分の給料のみで生活していける人は多くない。かといって、セーフティネットは不十分で、生活保護等の制度も受給者の捕捉率は2割弱だし、国民は受給者をバッシングするし、そして、そもそも仕事に就けない人もいるし、で、自分の生存がそもそも保障されていないのです。この国には生存権はあるが、これは国からのサービスであって、法的権利ではない。だから、憲法に書かれているだけで、保障はしてくれていないのです。

 

私たちの生存にかかわる問題点を挙げたが、これだけのお金に関する、生命に関する問題点が多々あるというのは、皆さん気付いているでしょう。気付いてはいるが、見て見ぬ振りをしている人もいるかもしれない。ただ、ワタシが言いたいのは、こんなに重要な問題点が山積の中で、子供をどんどん産ませても、また同じように社会に適合できずに苦しみ、もがき、果てていく人を増やすだけなんですよ。車の数が増えれば、それだけ世の中全体が便利になるとともに、交通事故で死んでしまう人が増える構造と同じですね。だから、子供を産ませようとする国とか、少子化対策を進めようとする人たちは、そういう人の気持ちとか、そういう人の存在を一切考えていないのではないか?と思います。生まれた子供の中には、生んでくれたことを感謝できるくらいに順風満帆な人生を送っている人もいるでしょうけど、その反面、人生からドロップアウトしたいと思っている人もやっぱり現実的にはいる。現状の国の仕組みの中で、少子化対策を推し進めたら、益々そういう人を増やすことにつながる。これが果たして良いことなのか?

 

これが良いことといえてしまう人は、まさしく自分さえ良ければ他の人はどうでも良いと考えている人かもしれない。子供が増えれば、日本の経済は安泰だし、社会保障性も維持できるし、メリットを享受できる人は多い。だからこそ、彼らにとっては少子化対策を推し進めて、子供の数を増やせば、自分たちにとってメリットが大きいからこそ、少なくとも少子化対策に反対する人は少ないと思うが、じゃあ、お金ほしさに強盗をするような人がいたら、この人をどう否定するのでしょうか?この強盗犯はまさしく、自分のためだけに他人を省みずに傷つけた人でしょう?これはみんな非難するのでしょう?でも、自分たちのために、子供を産ませて、その中の一定割合が非常に過酷な人生を強いられたとしても知らん振りなわけでしょう?この状況を否定しない人は、前者の強盗をどうやって否定するのでしょうか?どちらも端的に言ってしまえば「自分勝手」という一言で片付けられてしまうと思います。それともメリットを受けられる人が大勢いれば、それは正当化されるとでも言うのでしょうか?それを聞いて、少数派に入った人たちは納得するんですか?

 

ブロガーのイケダハヤト氏は以前、自身のブログの「社会不適合者で悩んでいる?こんな社会に適合してどうするの? : まだ東京で消耗してるの?」というエントリーで、やはりこの国の、社会の問題点を指摘していますが、その問題点が改善されないまま少子化対策を進めるのは、本当に身勝手だと思いますよ。ブラック企業が依然として残ったままなのに、就労支援という形で生活保護受給者を無理矢理仕事に就かせている。これは「追い出し」という批判のされ方をすることもありますけど、本当に似たような状況ですね。やることをやってからやるべきなのに。そのまず最初にやるべきことが放置されている。明らかに将来に対する不安が蔓延しているこの国で、子供を増やして、それに巻き込まれる姿を見るのはもう本当に嫌です。少子化対策を考えて、公務員になろうと考えている皆さんには、1度考えてほしい問題です。少子化対策は、それが上手くいけば国にとって、国民全員にとって万々歳!といえるような素晴らしいものじゃなく、気付かない場所で、苦しみ、もがき、そして最後はどうなっていくんでしょうね?そんな人を増やす政策でもあるのです。

 

 

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