選挙権を18歳に引き下げるか?どうかの議論がなされている。私は18歳に引き下げること自体は賛成だが、何で18歳なんだろう?と首を傾げてしまう。今の20歳というのもはっきり言って謎です。私は5歳くらいの子から選挙権を与えて良いと思っています。何で5歳なのか?っていうと、自分の足だけで投票所まで行けるくらいの年齢だということです。私は物理的に1人で投票所にいけるくらいの年齢の子には選挙権を与えて良いと思います。そんなことを言うと、考える力も持たない子たちが投票すると、選挙結果がおかしくなるとか言う人もいるでしょう。今だって、よく考えもしないで投票する人は家で寝ていてくれみたいなことが言われることもあります。ただ、ちょっと待ってくれ。ちゃんと考えないで投票することの何がいけないんだ?逆に言うとちゃんと考えて投票することの意味って何?選挙ってのは、基本的に国全体を考えて投票するものじゃない。別にそういう人がいても良いのですが、そんな人が多くいるのならば、少なくとも自民党がここまでのさばるとは思えない。
選挙っていうのは、基本的に自分を最優先して投票するものだと思います。だから、老人対若者の構図が毎回描かれるわけですよ。政治家も当然老人より。政治家が国民全体のことを考えていないのだから、当然有権者だってそうでしょう。つまり、適当に考えて投票する人がいてもその人がそれで良いのならば、その人の自由ということになります。それがちゃんと物事を考えられないような年齢の子にも選挙権を認めて良い理由の1つだけど、大きいのは2つ目です。そもそも、ちゃんと真面目に自分なりに考えて投票することも意味ですよ。真面目に考える投票と真面目に考えない投票の何が違うのですか?結果は何がどう違うのでしょうか?結果は変わる可能性ありますよね。でも、結果が変わったとして、真面目に考えないで投票する人が多い選挙の結果よりも真面目に考える人ばかりが投票した選挙の結果の方がどうして良いと言えるのでしょうか?
選挙の結果が良いか?悪いか?っていうのは相対的であって、仮に適当に投票先を決めた人ばかりの選挙が起きて、その結果がある人にとって最悪だったとする。でも、別の人からすると最高の結果だったってこともあるわけです。組織票がよく非難されるが、あれも組織票を使うことにメリットがある人達が存在するし、組織表を使って当然した候補者からメリットを受ける人もいる。だから、選挙の結果がどうなったとしても、困る人がいれば、助かる人もいる。その割合の差はあるのだろうけど、国民全員にとって望ましい選挙結果などは存在しない。そういう理想の政治形態が存在しないからこそ、選挙はあるんだし、政党の乱立するのです。だから、どういう結果になっても、特別何かが変わるわけじゃないのです。ならば、別にどういう意図を持って投票しても、しなくても変わらない。つまり、物事を正確に捉えて判断することが不可能な子たちにも選挙権を与えても、状況は今と変わらない。
この年齢層になると、親が洗脳して投票先を指定する可能性もあり、危惧することはないとは言えない。しかし、それが良いか?悪いか?という問題もある。というのも、どういう意図で投票したか?というのは選挙結果に影響を与えることもあっても、その選挙結果から受ける国民生活への影響はさほど問題ではないから。依然として、困る人、助かる人がそれぞれ一定割合いるという状況は変わらない。その層が入れ替わる可能性があるだけ。日本共産党が政権をとるようなことがあれば、一気に変わる可能性はあるけれども。そんな理由で、私は5歳くらいの年齢の子から選挙権を与えても正義に反するようなことはないと思う。むしろ、そういう年齢層の子たちが選挙に加わって、ある種の番狂わせみたいなのが起きれば、今まで窮地に追いやられていた人たちにメリットのある政治が行われる可能性もあるし、実際番狂わせが起きるならば、今まで選挙にいってなかった人も行くようになるかもしれない。
誰もが納得する選挙結果というのはありえない。ならば、誰もが納得する投票理由もありえない。ならば、どんな意図で投票しても事態は変わらない。5歳くらいの年齢の子に政治に興味を持ってもらえるのも一応+でしょう。少なくとも若者からしたら、5歳はともかくとして、10~20歳くらいの子達に選挙に参加してもらったほうが得策でしょう。若者の投票数が増えるからね。ただ、高齢者の数が多すぎるということ、今後もその差は開く一方であることから、それがどこまで意味があるか?は微妙ですけど。少なくとも絶対的に反対する理由はないと思うのです。会社の面接で志望動機がしつこく聞かれるように、または偽善者が叩かれる(偽善者でも善者でも結果は変わらないのに)ように、この国は「動機」を特に重視する国なので、投票するときにまともっぽい動機が確保できない年齢層の子達に選挙権が付与されることはないでしょうけどね。

16歳選挙権の実現を!―選挙権年齢の引き下げを考える (GENJINブックレット (26))
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