10月1日には内定式を迎えて、いよいよ内定者はモチベーションを高める時期が迫ってきているかもしれません。しかし、内定式を終えた後も入社式まで企業とのかかわりが一切ないというわけではありません。多くの場合、内定者懇談会等が行われた後も「内定者研修」という形で何度か呼び出されるというか、再び内定者同士、会社の人間同士で顔を合わせることになります。研修なら仕方ないか・・・。ということを思っている人もいるかもしれませんけど、内定者研修って、わざわざやる意味や必要性があるんですかね?個人的には全く必要じゃないとは言いませんけど、それらの多くは別にこの時期にやる必要ないのでは?と思うのです。だって、入社した後だって、試用期間の中で研修みたいなことはやるわけでしょ?この時期にやって、それが入社まで残っているんですかね?また、この時期は学生は卒業がかかった大切な時期ですよ。そんなときに会社に逐一呼び出されて、学業を疎かにしてしまって、卒業できなかったらどうするんだ!?と個人的には思います。
実は内定者研修というのは、別に研修をさせるために企業がやっているわけではない可能性が考えられるのです。それは内定式と意味合いはほぼ一緒で、この時期に内定辞退をさせないための学生の囲い込みです。特にしつこいくらいに何度も研修をさせるような企業はその傾向があると思います。要は内定式後に内定辞退をされると、いろいろ困るので、それをさせないために研修という名の拘束を行い、自由な就職活動を妨害したり、自社への忠誠心を高めたり、別の言い方をすると洗脳とも言うのかもしれませんけど、そういう時間を多くとって自社に絶対に入社させる。そういう施策の一環として内定者研修は行われるのではないか?と思います。要は「研修」とついているから、仕方なく思える面が学生にとっても、世間の一般の方にとってもあると思うのですが、その実情は研修自体よりも別の要素を優先させている可能性が高いと思うのです。
そして、Yahoo知恵袋には以下のような質問(地獄の内定者研修・・・逃げたほうが良いですか? - Yahoo!知恵袋)がありました。
>地獄の内定者研修・・・逃げたほうが良いですか?
僕は現在大学4年生の男です。就職活動では70社以上受けたものの内定を貰えたのは地方の不動産会社1社だけでした。
先日その会社の内定者研修に行ってきたのですが地獄のような研修内容でした。とてもこの会社でやってける自信が無くなったのですが、人事曰く『どこの会社でも入社後はこのくらいの研修はやる、ウチは内定段階でやるから良心的』だそうです。
本当に他の会社でもこんな感じなのか気になります。今ならまだ就職活動を再開出来るギリギリの時期なので、研修内容を以下に書くので辞退したほうがよいか、普通だから耐えたほうがよいかアドバイス下さい。
関東圏の内定先不動産会社が持つ合宿所で2泊3日間でした。
○参加した内定者は90人(社員数250人の会社なのに)
○研修費用3万円がなぜか自己負担(人事曰く社員では無く内定者だからだそうです)
○軍隊のような怒号を浴びせられながら2時間マラソン
○社長の書いた本を精読し、夜中まで社長を賛美するグループディスカション(人事がOKするような結論を出すまで終われない)
○近くの駅前で、通行人がいる中大声で入社後の目標を叫ぶ(通行人に不審がられ写メ盗られました)
○数人の女の子の内定者は泣き出して消えた(辞退したんだと思います)
○最終日の朝礼で、今まで辞退して逃げた10人近い内定者の名前を人事が嬉しそうに発表していた。
○研修終わりの人事の言葉で、なぜか感動的な研修に仕立て上げられ、人事が泣き、内定者にも感動して泣きだすやつがいた(洗脳された)
まだまだ書きたいことが有りますが、とりあえずこんな感じでした。
個人的にはわざわざ泊まりがけで研修を行う意味もよく分かりませんけど、そういうことをする企業はたまにあるみたいですね。その方が洗脳しやすいということかな?この会社の場合は、まず従業員数250人なのに、新規採用者数が90人というのは異常です。こういう従業員数に比べて採用人数が多すぎる会社は、世間でよく言われているブラック企業の特徴の1つです。普通に考えて、この規模の会社が90人もの新規採用者数を抱える余裕はないと思うのです。じゃあ、何でこんなにたくさん採るか?というと、それは社畜としてとことん扱き使って、鍛え上げて、最終的に残った人だけに期待するというもの。要はきつい仕事をさせて脱落していく、辞めていく人数を見越して多く採用していると言われています。有能な社畜だけ残れば良いと思っているのでしょう。この2泊3日の研修も、その社畜養成の一環だと思われ、この研修期間の間にもおそらく脱落する人が多く出ると思われます。というか、実際に出たみたいですね。
そして、研修費3万円が自己負担というのは、これはちょっと酷いな。と思います。この「社員じゃなくて内定者だから」という人事の理屈も全く理解できません。法律上どうなのか?は別途調べることとして、常識で考えたら、企業側の都合で開催する研修の費用を内定者に支払わせるというのは、流石におかしいでしょう。この会社は営業に使う車の購入代金とかも社員持ちなんですかね?残りの2時間マラソン、グループディスカッション、目標を叫ぶといった行為はほとんど社畜としての洗脳以外の何物でもありません。研修という名のただの洗脳イベントであることもあるので、内定者の方は是非気をつけてほしいということです。ただ、実際はこの時期にこういう酷い研修が行われても内定辞退をする勇気が起きないと思うのです。それは洗脳される以外にも、じゃあ今から改めて就活初めて内定とれるか?そんな時期的な余裕があるか?と考えると、内定辞退に踏み切れない学生は多くいると思います。
そこも企業は狙っているのかもしれませんけど。 こういう研修を行う企業というのは、稀でしょう。内定者研修自体はよく行われるみたいですけど、常識的に考えて違和感を感じる研修はそんなにあるものではないと思います。ただ、研修自体は「研修」と名がついているだけで、それは単なる学生の自由な内定辞退や今後の就職活動を妨害する意味合いもあると思いますから、その辺を考えて内定した企業で本当に良いのか?まだ就職活動を続けて、別の企業からも内定を貰って、そこと比較検討するべきか?といった考えを持っていた方が良いと思います。ブラック企業に当たらないためには、1つでも多くの企業を見て、1つでも多くの企業から内定を貰う必要があるからです。そのためには少しでも長く就活を行って、自由に内定辞退ができる必要があります。それらの一連の流れを邪魔しているのが内定式、そして内定者研修なのです。それどころか、大学の教授も声をあげて、迷惑だと非難しているように、学生の残り少ない学生生活、学業も邪魔をしているというのも事実だと思います。
私はこの時期の内定者研修の実施については、あまりに回数が多いところとか、内容がちょっとおかしなところはどうかと思っているので、内定者研修に出たくない、行きたくないという人もいて当然だと思うんですけど、一応できるだけ出てみて、そこがいわゆるブラック企業か?どうかの入社前の最終チェックをしてみる場として使う手もあります。内定者研修自体は、一応研修ですからその真実を知らない人が世間に多くいると思うので、あまり非難を浴びることはないですけど、やり方によっては学生の就職活動の根幹を揺るがすようなケースになっているかもしれません。就職活動はその最中も内定後も企業主体で動いていきますけど、働き始めた後も労働者は同様の扱いを受けると思います。何だか凄いやるせない感じですね。
内定者研修を受けていて、もしここで本当に大丈夫か?と心配になるようなことがあるならば、入社する前に「10万件の企業口コミ。キャリコネ転職サービス 」を利用して、内定を貰った企業についての実態を調べてみるのも手です。ここは転職向けの方のために、企業選びの参考になるように、全国の多くの企業に関する口コミなどが集まったサイトです。現在、働いている人だけではなくて、就職活動中の学生なども利用可能です。具体的にどういう口コミなのか?というと、単純にその企業についての不満な点、満足しているところなどの評判から、残業や休日出勤について、そして給料などの待遇面など、事前に知っているとブラック企業か?どうかをある程度見極められる材料になるものばかりです。
全ての企業の口コミが掲載されているわけではないですけど、検索から企業名を入れてヒットすれば口コミが寄せられているということです。この口コミは実際にその企業で働いた人によるものですから、かなり信用力もあると思いますし、匿名なので書き込む側も良い意味で空気を読まないで、真実や本音をそのまま書き込みやすいですよね。だから、参考になりやすいと思うのです。学生は学校から配られたメアドが必要なようですけど、無料で登録、利用できるので、実際に入社式を迎える前に、ちょっとした疑問を感じた場合や、感じてなくても「うちの会社って大丈夫かな?」ということを調べたいときには丁度良いと思います。

ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方 (アディーレ法律事務所)
- 作者: 弁護士法人アディーレ法律事務所,岩沙好幸
- 出版社/メーカー: ファミマ・ドット・コム
- 発売日: 2014/01/14
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る