男性と女性は仕事をしているときに、いろいろな待遇に差があることがあります。それは給料とかじゃなくて、働き方そのものにあるときもあります。例えば、女性は私服で通って、制服に着替える。制服は貸与されて、それに関する出費はない。しかし、男性は通勤からスーツを着てきて、ずっとスーツで勤務し、スーツの購入代金からクリーニング代などまで自分で出している人が多いでしょう。そして、何よりも疑問なのは、例えば髪の長さとか、容姿の部分です。これは別に会社だけの問題ではないです。もっと言うと、中学生くらいから校則で厳しく拘束されており、男子生徒は女子生徒に比べて、圧倒的に髪の毛の自由度が狭くなっているのです。ジェンダーフリーみたいなことが叫ばれている中、髪型に固定観念を持ち続けて、それを幼い頃から強制させ続けるのはいかがなものか?と思います。
会社では、例えば男性の長髪などは認められているところは少ないと思います。私が学生時代アルバイトをしていたところも、髪の毛の長さに関してうるさくて、私も2回くらい注意されたことがあります。「衛生上好ましくないから」とか、当時の社員の人は言っていたと思いますけど、髪の毛の長さと衛生上は直接関係ないですから。要は洗髪がどの程度行き届いているか?が重要であって、髪の長さと衛生的な問題に関しては直接関係はないのです。私の当時の髪の長さは別に長髪でもなんでもなく、ミディアムくらいです。短髪と比べたらそりゃ長いですが、一般的に見て、長いという髪型ではなかったはずです。その髪の毛について文句言ってきた社員はかなり短髪だったので、価値観の相違もあったのだと思いますけど。
結局、その社員の言ってくることは無視して、ずっと働き続けて、結局辞めましたが、未だに思うのは衛生面を理由に髪の毛を短くすることを強制するなら、女性にだって同じことを言わないとおかしい。でも、女性に言えるわけないですよね。男性=短髪という固定観念に縛られている典型的な例だと思いますが、営業職とかならまだしも、ほとんど社外の人間と会わないような人たちまで短髪を強制する合理的な理由が分からないですね。会社の業績に影響が出そうな人たちは分かるけど、事務職の人とか髪型を強制して、一体何の意味があるんでしょうか?経営者の自己満足じゃないか?と思うんですけど。最近はスーツ着用しないで、私服で業務を行う会社も増えてきたので、その流れに乗って髪型とか、髪の色とかにも寛容な会社が増えてほしいと思います。実際、多様性を認めてもそれが会社の経営と直接関係あるとは思えませんので。
ただ、会社とかは「文句あるなら入社するな」という反論も一応的を射ているとは思います。事前にいちいち就業時の規則などを確認できるのか?という問題もありますが。一方、個人的に問題だと思うのは、義務教育です。高校以降なら別に通うことが義務付けられていないなら、校則に従うのが嫌なら通わなければ良いのかもしれない。ただ、中学校とかで、髪の長さなどを校則で規制するとしたら、それなりの理由が必要でしょう。Yahoo知恵袋などを見てみると、同様の疑問に対して「学校側に理由を尋ねてみる」とか、「声をあげていけば、本当に理由のない校則は変えられる可能性がある」という意見もあり、こういう校則自体に合理性や真っ当な理由があると思っている人も少ないのかな?という印象です。実際、学校で男子生徒の髪型を制限する理由は、学校や教師の好き嫌い以外では、住民からの苦情とか、そういったものになるでしょう。学校や教師だけじゃなく、住民からも偏見の目があるってことです。それを受けて学校側が指導するのであれば、その偏見を肯定し、助長しているということですよね。これが教育なんですかね???
実際、義務教育の場合、生徒目線から見ると、教育を受ける権利なので、別に中学校とかに通わない選択肢もあるわけですけど、通う場合には高校以降と比べると、大分自由度が少ないです。というのも、特に公立の学校は学区域というものがあり、その中にある学校に通わないといけないというようなルールがあるみたいなんです。私の場合はそれのおかげで、学区域外の徒歩15分の中学ではなく、学区域内の徒歩30分の中学に通うことになりました。ですから、選択できる学校が事実上少ないので、校則が緩い学校を探すとかもほぼできないのです。全国探しても男子生徒のロン毛などを許す学校はまずないと思いますが、一応名目では「義務教育」ですから、強制的に学校に通わせるのに、容姿なども有無を言わさずに学校側に従わせるのは、圧政みたいな感じで、凄い嫌な感じです。
全員が同じ制服を着て、同じような規制を施して、同じような生徒として振舞わせることが、教師に対する尊敬の念を表す。とか、そういうことを言っている人もいました。ってことは、教師のご機嫌取りのためってことでしょうか?そういう規制を施すことが生徒のためではなく、ほぼ教師や学校のために行われているのなら、これ以上のオカシナ状況もないと思います。これも就職活動のときに見られる現象と同じで、いわゆる少数派、イレギュラーを認めないことの現われでしょう。要するに簡単に発見できる部分に個性を出すことを認めないのです。それには納得できるような合理的な理由はおそらく見出せないと思います。学校側の支配に対する自己満足だろうと思います。特にこれといった納得できる理由もないのに、人の容姿に差別をつけるというのは、人種差別と一緒だ!という力強い意見もあり、確かにナ・・・。と思えてしまいます。人種差別はダメとよく言われるが、それ以外の差別、今回の男女間の差別(女性に不利な差別は話題に挙がることも多いが、男性に不利な差別は社会的にあまり問題にされない)や新卒、既卒差別など、その人の人生に大きな影響を与えそうなものはいくつもあると思います。人種差別も単純に好き嫌いの問題でしょう。男性の長髪問題も、恐らく会社や学校が嫌うのは好き嫌いが大きいと思います。人種差別が否定されるのは、それが偏見に過ぎないから。しかし、同様にほぼ偏見に満ちた男女差別はOKなんですかね?この国では。よく分からないなー。

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