以前、「「働いている人は、ニートよりも偉い」とか、ワケガワカラナイ - 就職しないで、ブロガーになった人のBlog」という記事で、働く人はニート(働かない人)より偉いのか?ということを書きました。2ちゃんねるなどでは、いわゆる社畜とニートの醜い争いが繰り広げられています。私はどっちが偉いとかは別にないと思います。働く人もニートも好きでやっているんでしょうから、好きな生き方を選んでいるだけでしょう。どっちが偉いとか、偉くないとかはないと思います。しかし、「働いている人がいるお陰で世の中が成り立っている」みたいなことを言ってくる人が中にはいます。これは合っているようで、合っていない面もあると思います。これ、正確には「働く人がいないと、世の中が成り立たないシステムに国がしていて、そのために働く人を利用している」だと思います。だから、働いている人は実は国に操られている面はあると思いますよ。
実際、働く人がいないと現状の世の中が成り立たないのは事実でしょう。経済面に関しては。というのも、国がそういうシステムにしているから。ただ、=偉いとなるのは違和感おおありそうです。だって、現状では働いている人が大半なわけです。みんな働きたくない!と言って、働かない。その中で、「じゃあ、仕方ないからオレ働くよ・・・」と言って、重い腰を上げて働く人がいたなら、その人は誰もやらないことをあえてやってくれるのだから、偉いのかもしれません。ただ、みんな当たり前に働いている中で、そのうちの1人の労働者単位で見た場合、その1人が働かなくなっても経済にほとんど打撃はない。というか、先ほども言ったように、別に国から労働を強制されているわけではないので、働いている人というのは好きで働いていると見なすことができる。好きで働いているのに、それを偉いと豪語するのはいかがなものか?
さらに、実際に働く人が偉いと豪語する人は非常にせこいです。何故なら「世の中を成り立たせている」とか、そういう働いている人に確実に有利になりそうな基準しか持ち出してこないからです。その基準だけを見れば、働く人に軍配が上がるかもしれないが、別の基準で見たらどうでしょうか?働く人は世の中に貢献しているだけなのでしょうか?迷惑をかけていることはないのか?例えば、自動車メーカーが車を作るから、それが国内外で売れて国の経済を成り立たせている。しかし、自動車メーカーが車を作るから、年間で相当な死亡者数が出ている。これはまさに迷惑です。働く人がいなければ、車は作られず、車に殺される人もいなくなります。働く人が世の中に貢献している面と、世の中に迷惑をかけている面は絶対にあると思います。江戸時代とかならまだしも、現代においては働かない人が増えるだけ、車の生産台数は下がり、今後車に殺される人の数は減るでしょうから、その点に関してはニートが増えることはプラスに働くでしょう。
だいたい、世の中を成り立たせているから、働く人の方が偉いって、何だか恩着せがましいですね。ある本に「団塊の世代はいろいろ面で優遇を受けている。それは彼らの世代が今の日本の繁栄を築いてきたから。だから、自分たちが恩恵を受けるのは当たり前だ」ということが書いてありました。私はいわゆるゆとり世代の人間ですが、この記述を最初に見たとき「別に俺たち頼んでねーし!w」って、思わず突っ込んでしまいました。団塊の世代の人たちが自分たちのやりたいようにやった結果、確かに今の繁栄があり、その恩恵を今の若い人たちも受けているのは間違いないのでしょうが、別に頼まれていないのに、勝手にやったことを持ち出して、「オレらが真面目に働いてきたから、お前らは優雅な暮らしができるんだ。だから俺たちが優遇されて、オマエらが優遇されないのは我慢しろ」と言われても、恩着せがましすぎますし、納得できるはずがありません。
実際、それを根拠に私たち若者が団塊の世代と比べて相対的に不遇な運命にあるのを正当化しようとするなら、じゃあそんな繁栄いらねーよ!ってことを言っても構わないということです。わが国の繁栄を頼んでもいないのに、勝手に作られてその反面、不利を受けるのを黙って肯定なんてできるわけがない。逆に団塊の世代が働きすぎた結果、若者世代が不幸になっているというメカニズムになってしまいます。(団塊の世代の)人々が働きすぎた結果、(今の若者世代の)人々に迷惑をかけている例の1つとして機能します。今だって、働く人がいなくなれば(まずありえないと思うけど)、今のシステムでは世の中は機能しなくなるだけですから、国がシステムを変えるのか、多くが働くように仕向けるインセンティブでも与えるか、するんじゃないんですか?だから、ニートの人たちも、別に働いている人に働いてほしいとは思っていない人はそれなりに多いと思います。頼んでもいないのに、勝手に働いていて、世の中に貢献しているんだから、感謝しろと言うのは違うでしょう。働いている人は働いている貢献している面と迷惑をかけている面があるので、働いている人も、働いていない人も別に偉い、偉くないとかはないですよ。

働かざるもの、飢えるべからず。
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