就職しないで、ブロガーになった人のBlog

就職して雇われてお金を稼ぐという従来の働き方にとらわれない、未来の生き方を模索していきましょう。

内定辞退が恐いという就活生が増えた原因は新卒一括採用のデメリット

【スポンサードリンク】

就職活動をしていると、運よく複数の企業から内定が貰えることもあると思います。しかし、そうなるといずれは内定辞退をいくつかの企業にしないといけません。これが今大問題を生んでいるんですよね。内定辞退を申し出ると、罵詈雑言を浴びせられたり、脅迫を受けるというケースもあり、就活生としても、内定辞退をするのが恐いということもありそうです。どうしてこんなことが起きるのか?というと、想定した人数が獲れないとなると、上からいろいろと言われるんでしょうね。そして、自分の評価にも影響がある。それを内定辞退をした学生にぶつけるというのが、この事態を生んでいる構造だと思います。

 

何でこんなことを起きるのか?その原因の1つに上記のことがあると思います。そして、じゃあ、どうして想定した人数をきちんと獲れないことがあるのか?というと、それは1度に採用するチャンスを絞っているからではないでしょうか?つまり、1度しか採用のチャンスがないと、採用予定数から一体何人採れば良いのか?その見込み作業を行うのが非常に難しくなるのです。つまり、10人採用したいと会社が考えていると、当然内定辞退をしてくる学生を想定する。それが何人想定すべきか?これが難しいのです。過去の傾向からある程度のデータはあるんでしょうけど、毎年度予想通りにいかないことはありますよね。当然10人採用予定で、内定辞退を見込んで13人採用したら、6人内定辞退を告げられた。これは計算が狂いますよね。でも、これってしょうがないですよね。誰が悪いか?誰も悪くないと思います。こういうことは普通にありえることでしょう。その責任を人事担当者に押し付ける会社の体制が悪いとはいえそうです。

 

採用するチャンスが複数回あれば、予定が狂ったときには、その分をまた別の機会に補充するということができるはずです。それって何か?っていうと、新卒採用と真逆のことですね。新卒採用というのは、毎年決まった時期に同じようなスケジュールで採用活動を行い、一括でその年に採用する学生を選ぶ作業です。一括でやってしまおうとするから、こういう計算が狂ったときに対処ができないんです。その責任が人事担当者にいき、それを人事担当者が学生に転嫁するという構造なのです。そりゃ計算が狂うことがあって当たり前でしょう。何もかも予想通りにいくわけがない。問題は予定が狂ったときに、それを挽回したり、補正するチャンスがないことです。それは先ほども言ったように、新卒一括採用で1度しかない機会に一括で採用しようとするからです。

 

実際、そんな脅迫みたいなことを平気で言ってくる人事担当者がいる企業で働きたいなんて思わないでしょうし、そういう異常な人がいると分かっただけでも内定辞退をした意味はあったと思います。そういう事実はどんどんネットを中心にして、広まっていき、自社の評判を下げるだけ。人事担当者に対する教育がなっていないとバッシングを浴びることは必至でしょう。ただ、問題なのは人事担当者の性格の問題もありますが、先ほども言ったように人事担当者に責任を押し付ける体制ですし、トラブルに対して改善するための機会が他に設けられていないことだと思います。新卒一括採用それ自体がかなり批判に晒されている部分もあります。新卒一括採用は企業にとって、メリットがあるから一応やっているんでしょう。「他がやっているから、それが多分1番正しいのだろう」と適当に実施している企業もあるかもしれませんけどね。

 

私はあえて既卒の人を就職活動の場から排除するような動きに、あまり意味はないと思っています。「就活で既卒、職歴なしの人が辛い差別を受けるオカシナ理由 - 就職しないで、ブロガーになった人のBlog」の記事で、既卒差別の非合理性について書きましたが、そもそも新卒だけを、1度の機会にまとめて採用するというやり方の弊害が、この内定辞退に関する問題だと思います。私が思うのは随時採用を拡充すべきじゃないか?ということです。必要なときに求人を出して、そのときに応募したい人だけが応募する。おまけに選考は面接ではなく、実際に働かせてみて、その働き振りを観察するというもの。アルバイトやインターンシップなどを活用して、それを正社員登用へと結びつける。それこそがお互いを偽ることをしづらくし、ミスマッチが限りなく減少し、お互いにとって「こんなはずじゃなかった!」が減少していくと思います。私は面接試験で分かることなどほぼないと思っている人間ですから。分かった気になっている面接官が多くいるだけだと思います。

 

そして、何よりも学生にとって卒業と同時に働かないといけないという強迫観念を取り去ってやることができる可能性があると思います。働きたいときに働くのが普通の合理的な行動だと思います。でも、働きたいときじゃないタイミングで働かないと、いざ働きたいときに働けない可能性が高い。だから、働きたくないタイミングで働き始めないといけないのです。これが非常にムダだと思います。それを生んでいるのはまさに新卒一括採用なんです。先ほどの内定辞退に関するトラブルも、随時採用を徹底すれば防げた可能性が高いです。私が考える理想の就活は、新卒一括採用ではなく、随時採用を行うこと。そして、面接試験の全面廃止と求職者の実際の就業状況の観察による選考の方法です。これらの手法も一応学生と企業双方のメリットを汲んだつもりですが、まだまだ考えていく余地はありそうですけどね。

 

 

みんなで変える日本の新卒採用・就職

みんなで変える日本の新卒採用・就職

  • 作者: 寺澤康介
  • 出版社/メーカー: HRプロ株式会社
  • 発売日: 2014
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

あわせて読みたい記事