新卒の就職活動の求人にたまに以下のような謳い文句があります。
「平均年齢25歳!若い社員ばかりでバリバリやっています!」
これを見てどう思うでしょうか?若くてフレッシュなイメージで良い印象を持つ人もいるかもしれません。ただ、こういう謳い文句を求人人表に堂々と書いている企業は、ろくな企業じゃないのでは?と疑ってしまいます。それはどうして平均年齢がそこまで低いのか?ということです。できたてほやほやのベンチャー企業でもない限りは、あまりにも社員の平均年齢が低いのは不自然です。創業から結構な年数が経っているのに、平均年齢が20代中盤くらいというのは、普通に考えたらちょっとおかしい。ブラック企業臭がしてしまいます。
どうして、そんなに平均年齢が若くなるのか?1番ありえそうな答えは若くして多くの社員が辞めてしまっているため。要するに入社して5年目とかで辞めている人が多い。30代になるような人は挙って辞めていってしまうため、若い20代の社員ばかり残るから、平均年齢は自ずと若くなってしまうのです。しかし、就職活動中の学生は、こういう謳い文句に隠された事情をおそらく知らない。文字通り、若くてフレッシュな会社なんだと錯覚して、好印象を持ってしまうということもあるでしょう。ただ、学生も考えないといけません。こういうことをアピールしてくる企業の中には、そういう隠れた事情を抱えている場合があるのです。
抱えている社員数によりますけど、平均年齢が20代というのは、やっぱり異常に見えるんですよね。ほとんどが入社して5年前後で辞めているんじゃないか?って感じです。それだけ離職率が高いという憶測が成り立ちますし、それほど辞める人が多いということは、ブラックな労働環境なのかな?と想像もしてしまいます。こういう企業は離職率などは公表していないと思いますけど、離職率が出ていなくても、こういう文言を求人サイトに載せること自体が、離職率が高いということを自らアピールしてしまっているに等しい状況だと思います。
また、こういう企業って今後の成長性の問題でも大丈夫なのか?と疑問に思います。若手社員ばかりで、中堅ベテランの社員がいないか?いてもかなり少ないわけですよね。そういう経験の乏しい社員が多数を占めている中で、経営がずっと上手くいくんだろうか?と。企業を経営していれば、いつかは何かしらの問題にぶち当たるはずです。そういう困難を乗り越えて、企業は成長していくわけですが、そういう場面に遭遇したときに、経験の浅い社員ばかりで上手く立ち回ることができるのか?あたふたしないのか?それが出来るのか?凄い疑問です。また、そういった理由で企業の将来性が危ういとしたら、当然取引先の企業だって身構えるでしょう。
そんな若い社員しかいない企業で、このままやっていけるのか?今は問題が起きていないから良いけど、壁にぶち当たったらどうするんだろう?って、疑心暗鬼になりそうです。すると、リスクを避けるためにそういう企業とは付き合わない。という行動をとることも考えられそうなんですけど、そういうところまで考えていないのでしょうか?取引先企業との問題も考えると、より一層将来性に支障が出てきそうな予感がします。将来的には経営悪化による人員整理でリストラされたり、企業自体が倒産したり、と嫌な未来が余裕で想像できてしまいます。こういう企業は一見すると魅力的な企業に見えるかもしれません。ただ、その中に潜む事情を想像すると、魅力的どころか、自分のみを滅ぼしかねない危険な会社である可能性があるのです。これから企業選びをする就活生は是非知っておきましょう。

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